「事情説明書」の書き方と、心の整理の仕方
家庭裁判所に養育費調停を申し立てる際には、「申立書」とともに「事情説明書」という書類を提出します。
これは、自分の置かれている状況や相手との関係、子どもの生活に関わることなどを、裁判所にわかりやすく伝えるための大切な資料です。
でも、「何を書けばいいの?」「どう伝えればいいの?」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。
私も最初は感情があふれ出て、まとまらず…。でも、何度も書き直すうちに、“冷静に事実だけを書くこと”の大切さに気づきました。
この記事では、私が実際に「事情説明書」を書くなかで気をつけたポイントや、心の整理の仕方について、体験を交えてお話しします。
事情説明書の書き方
事情説明書とは?
事情説明書とは、家庭裁判所に提出する「申立書」の補足資料です。
主に以下のような内容を記載します:
離婚に至った経緯
現在の生活状況(子どもとの生活や収入など)
養育費を求める理由
相手とのこれまでのやりとり
裁判所の書式に従って自由記述する形式なので、自分の言葉で率直に書ける反面、感情が入りすぎないよう注意が必要です。
書きながら直面した“感情”との向き合い
最初に書いた下書きでは、怒りや悔しさがそのまま文章に表れていました。「こんな仕打ちをされた」「どうして協力してくれないのか」といった思いが溢れ出してしまい、まるで“被害者の主張”になっていたんです。
でも、何度も見直し、冷静になるうちに気づきました。
これは相手を責める文書ではなく、子どものために必要なことを伝える文書なんだ
そう意識を切り替えることで、自然と書く内容も変わっていきました。
私が気をつけた書き方のポイント
✔ 感情を排除し、事実を淡々と書く
→ 主観や怒りを盛り込まず、具体的な出来事や数字に基づいて記載。
✔ 被害者アピールにならないように注意
→ 「かわいそうな私」という印象を与えないよう、第三者が読んでも冷静に伝わる表現を意識。
✔ 相手を責める書き方は避ける
→ 「○○してくれなかった」ではなく、「○○のような状況が続きました」と柔らかく言い換える。
✔ 子どもの生活を軸に構成する
→ 養育費の目的は「子どもの生活と将来のため」。その点を主軸にして説明を展開。
書いてよかったこと
文章にすることで、自分の中でも気持ちを整理することができたと感じています。「本当は何を伝えたかったのか?」「子どものために必要なことは何なのか?」を見つめ直す作業にもなりました。
また、しっかり準備があることで、調停当日も落ち着いて臨めることができます。
まとめ
「事情説明書」は、ただの事務的な書類ではなく、自分自身と向き合い、子どもの未来を守るための土台づくりになる大切なステップです。
書く過程で感情に飲み込まれても大丈夫。私もそうでした。でも、何度でも下書きをしてみてください。時間をかけて、「冷静な伝え方」にたどりつくことで、きっと自信にもつながります。
【次回予告】
次回は、実際に調停当日、どんなやりとりがあったのか――リアルな現実をお伝えします。