養育費はいくら請求できる?
「養育費って、いくら請求していいの?」「希望額に根拠がないと通らない?」
養育費調停に臨む前、私もそんな不安でいっぱいでした。
特に子どもが中学生〜高校生になると、進学費用や通学費、修学旅行などの負担が一気に増えます。
「このまま一人で支え続けるのは難しい」と感じ、私は家庭裁判所に養育費の調停を申し立てる決意をしました。
この記事では、
「どうやって希望額を決めたか?」
「必要な費用をどのように具体的に洗い出したか?」
私自身の体験をもとに、見積もり資料の作り方や調停で伝えるための工夫をご紹介します。
進学費用から希望額を具体的に算出する方法
養育費希望額は“具体的な根拠”がカギ
調停の場で、「もっと養育費がほしい」と感情だけで訴えても、話はなかなか進みません。
私は、「これだけは最低限協力してほしい」というラインに絞って、必要な費用をリスト化しました。
長女・次女が希望する高校の入学金
制服や体操服、教材費
通学の定期代
研修旅行の積立
PTA会費や施設利用料、i pad使用料
逆に、矯正費や食費、娯楽費などはあえて除外し、相手にとっても納得しやすい“最低限の教育費”に限定しました。
年間費用を月額に分割して、見える化!
年間でかかる費用を「月額に換算」することで、相手にとっても“具体的にイメージ”が伝わりやすくなります。
たとえば以下のように、1年分の支出を12ヶ月で割って月あたりの必要額を出しました。
高校進学に向けた費用一覧【長女】
項目 | 概要 | 年間費用 | 月額換算 |
---|---|---|---|
入学金 | 入学時に一度だけ必要 | ¥100,000 | ¥8,333(初年度のみ) |
制服・靴鞄等 | 冬・夏制服、ジャージ等 | ¥300,000 | ¥25,000(初年度のみ) |
教材費 | 教科書・ワーク・副教材等 | ¥40,000 | ¥3,333 |
通学定期代 | 6ヶ月×2回 | ¥90,000 | ¥7,500 |
研修旅行積立 | 高2〜3で予定 | ¥120,000 | ¥10,000 |
月謝・施設費 | PTA・設備費等 | ¥30,000 | ¥2,500 |
🟰 年間合計:¥690,000 / 月額換算:約 ¥57,500(初年度)
高校進学に向けた費用一覧【次女】
項目 | 概要 | 年間費用 | 月額換算 |
---|---|---|---|
入学金 | 入学時に一度だけ必要 | ¥100,000 | ¥8,333(初年度のみ) |
制服・靴鞄等 | 冬・夏制服、ジャージ等 | ¥300,000 | ¥25,000(初年度のみ) |
教材費 | 教科書・ワーク・副教材等 | ¥40,000 | ¥3,333 |
通学定期代 | 6ヶ月×2回 | ¥90,000 | ¥7,500 |
研修旅行積立 | 高2〜3で予定 | ¥60,000 | ¥5,000 |
月謝・施設費等 | PTA・材料費等 | ¥30,000 | ¥2,500 |
🟰 年間合計:¥620,000 / 月額換算:約 ¥51,666(初年度)
長女・次女 合計(初年度)
子ども | 月額平均(初年度) |
---|---|
長女 | ¥57,500 |
次女 | ¥51,666 |
合計 | ¥109,166 |
数字で見せることで、冷静に伝えられる
この資料を事前に準備していたことで、調停の場でも感情的にならず、「子どもに必要な最低限の教育費」であることを落ち着いて説明することができます。
相手にとって、漠然と「いくら払え」ではなく、“何にどれだけ必要なのか”を明確に伝えます。
算定表と希望額のバランスを考慮する
私は相手の収入を正確には把握していませんでしたが、「私と同程度の収入」と仮定して家庭裁判所の算定表を参考にしました。
▼参考:裁判所|養育費算定表
このように、算定表の金額をベースに、さらに実際にかかる教育費を見える化することで、相手にとっても納得しやすい“根拠ある希望額”を伝えることができます。
まとめ:数字は説得力。“気持ち”より“準備”が調停を支える
感情に頼らず、具体的な費用リストを出すことで、何も根拠がないよりも調停は驚くほどスムーズに進むはずです。
また、資料を自分で準備したことで、「私はこの家計のことをちゃんと把握している」という自信や安心感にもつながりました。
次回予告:「事情説明書」の書き方と心の整理について
次回は、申立書とともに提出する「事情説明書」について、
どんな内容を書いたのか
書きながら、どう心の整理をしていったのか
相手に伝えたいことをどう表現したのか
私自身の心の揺れや迷いも正直に交えながら、お伝えしていきます。