弁護士にも見放された厳しいスタート
「養育費を請求したいけれど、実際どう動けばいいの?」
「調停したら養育費をもらえるの?」
そんな悩みを抱え、私は4軒の弁護士オフィスを訪ねました。その中で見えてきた、養育費調停申立てのリアルな現実と限界をお伝えします。
4軒の弁護士相談でわかった厳しい現実
弁護士相談で言われたこと――理想と現実のギャップ
私が弁護士相談で実際に言われた言葉は、次のようなものでした。
「新しい恋人を見つけて前に進みましょうよ」
「養育費を払わない人に費やす時間がもったいないですよ」
「調停をどうしてもやるなら、自分で申し立てた方がいいです」
正直なところ、お金にならない案件だから受任しづらいというのが本音のようでした。養育費調停は、専門家の力を借りるにもハードルがあると実感しました。
調停の限界とリスク――本当に支払いは得られるのか?
たとえ調停を申し立てても、相手に養育費の支払いを強制することはできません。さらに元夫が自営業の場合、収入をごまかされると養育費は月1万円以下にされる可能性も。
収入を正確に把握できない
意図的に収入を少なく申告される
結果、養育費が月額1万円以下になる可能性も
さらに、そのわずかな養育費から弁護士費用を払っていくと、手元に残るお金はほぼゼロ。調停は「やれば解決する」と簡単に言えるものではない現実を知りました。
過去の経験と今の状況の違い
実は以前、離婚調停をしたことがあります。離婚そのものは成立しなかったものの、婚姻費用の申し立てを行い、そのときは元夫の勤務先の給与を差し押さえることができました。

しかし今は状況が違います。元夫は自営業。
勤務先がないため給与差押えができない
財産や口座の特定が難しい
強制執行が難航する
つまり、支払いを拒否されれば打つ手がないという厳しい壁にぶつかります。
私の出した結論――「調停する意味」があるかどうか
私のように、相手が自営業かつ非協力的な場合――
弁護士費用がかさむ
時間と労力もかかる
それでも実際に得られるお金は、ほとんどないかもしれない
もちろん、状況によっては調停が有効に働くケースもあると思います。でも、私自身のケースでは、調停によって得られるものより、失うものの方が大きくなる可能性が高いと感じました。
それでも私が調停に踏み切った理由
それは、子どもを育てる上でとても大切な「養育費」について、一度も話し合えずに泣き寝入りすることだけはしたくなかったからです。
「もしかしたら、相手の状況が変わって、支払えるようになっているかもしれない」
「本当は娘たちの将来に協力したいと思っているかもしれない」
そんなわずかな可能性でも、きちんと話す場をつくって、相手の意思を確かめたかったのです。
しかも、養育費は過去にさかのぼって請求することはできません。やるなら「今」しかない。だったら、もう覚悟を決めて、自分で申し立てるしかない。
そう思ってから、私は着々と準備を進めていきました。調停の現実を知ったことで、むしろ心は落ち着き、冷静に判断できるようになった気がします。
最後に
弁護士に相談することで見えてきたのは、「調停は魔法の解決策ではない」という現実。でもそれを知ることで、私は無駄な出費や精神的ダメージを回避できました。
次回は、「それでもどうしても調停をしたいとき、何から始めればいいのか」実際の調停申立て手順と準備のコツをお話しします。よかったら続きもご覧ください。