思春期の娘にイライラ…怒ってしまう自分が嫌なときの対処法
最近、高校生の長女に対して、四六時中イライラしてしまう。
寝ても覚めてもスマホばかり触っていて、家ではほとんど勉強していないように見えてしまう。話しかけてもイヤフォンで聞こえず無反応。
長女は、高い授業料を払って私立の学校に通わせているのに、勉強より友達と遊ぶ方が忙しそうに見える…。正直、落胆や虚しさを感じてしまいます。
自分が高校生のころは、もっと真面目に勉強し、親に迷惑をかけないようにしていた気がして、つい比較してしまいます
そのたびに「私は子育てを間違えたかもしれない」「こんなはずじゃなかったのに」と自分を責めてしまいます。
怒りが止まらない
「怒りを手放したい」「今をもっと楽しみたい」と頭では思うのに、心がついてきません。
本当は娘たちを自分と比べず、ありのままを受け入れて、今この時間を笑顔で楽しみたいのに、すぐに怒りがこみ上げて爆発してしまいます。
その後にやってくるのは、深い自己嫌悪。「またやってしまった」と、落ち込む毎日です。
周りのお母さんたちはいつもニコニコしているように見えて、自分だけがおかしいのではないかと、どんどん気持ちが沈んでしまいます。
もし、同じように悩んでいる方がいたら——
この想いが、少しでも心に届きますように。
反抗期のティーンの子育てに苦悩するあなたへ。まず知ってほしいこと
あなたは「ダメな母親」ではありません
イライラしたり落胆したり怒りがこみ上げたりするのは、あなたが「失敗した」という意味ではありません。
それは「とても大切に思っている」からこそ感じる感情です。あなたは娘たちに最高の人生を送ってほしくて、時間もお金も愛情もたくさん注いできました。だからこそ、娘たちがあなたの願った通りに育っていないように見えて、つらくなるのは当然のことです。
思春期の脳と親の期待は違う
思春期の脳はまだ発達途中で、大人のように長期的な結果を考えたり、衝動をコントロールしたりするのが難しい状態です。
今は友達やSNSといった「社会的つながり」が彼女たちの全てで、そこから自分を見つけようとしています。だからスマホばかり使ったり外に出かけたりするのは「普通のこと」。つらいけれど成長に必要な経験なのです。
あなたのイライラは、「かつて自分が大切にしていた責任感や規律」と、「今の子どもたちが求める自由や楽しさ」とのギャップから生まれています。このギャップは悲しみや寂しさにも似た感情を生みます。
「私が娘たちを反抗的にしているの?」
それも一理あります。
親からコントロールされたり批判されたりすると、子どもは自由を求めて反発することがあります。
でもそれは「あなた個人に対する反抗」ではなく、「自分を見てほしい」「大人として認めてほしい」という必死のアピールです。
ガミガミ言うことは効果的ではなく、あなた自身が抱える「不安や悲しみ」のサインでもあります。
そんな自分にも優しくしてください。
もしかしたら更年期の影響もあるかも
45歳は更年期の始まりである「更年期移行期」や「閉経周辺期」の可能性があります。ホルモンの変化で以下のような感情の変動が起きやすくなります。
イライラしやすい
怒りっぽくなる
気分が不安定になる
感情が制御できない感覚に陥る
これはあなたのせいでも性格の問題でもなく、身体の自然な変化です。まだ医師に相談していなければ、一度話をしてみることをおすすめします。あなたは「おかしくなっている」のではありません。私は漢方薬を処方しもらいましたよ。
自分を失わずにできる5つのこと
怒りの下にある本音を言葉にしてみる
イライラしたら一度深呼吸して、「今、自分は何を感じている?」と自分に問いかけてみてください。
例えば「心配」「期待」「悲しみ」など感情に名前をつけることで怒りが和らぎます。
今の怒りは“5年後も大切なこと?”と自問する
目の前のことが許せなくても、「5年後も重要か?」と考え、手放せる怒りや心配は手放しましょう。
ある程度放っておくことで、子どもが失敗から学ぶのも大切です。
命令ではなく“気持ち”を伝える会話を心がける
「勉強しなさい」ではなく、「お母さんはあなたの将来が心配なの」と伝えると、素直に聞いてくれるかもしれません。
自分の時間を大切にする
好きな音楽を聴いたり散歩したり、たった10分でも自分だけの時間を持つと心が軽くなります。ストレスが減り、子どもへの圧力も減ります。
完璧な母親でなくてもいいと受け入れる
「いい母親じゃなきゃ」と思い詰めると苦しくなります。
「娘と笑って過ごしたい」という気持ちがあれば、それだけで充分です。
必要なら専門家のサポートを
カウンセリングは怒りや不安を安全に整理し、親子の関係を再構築する助けになります。
また更年期の影響を理解する手助けにもなります。
おわりに:今この時間を大切にできる母親でありたい
私は完璧な母親にはなれません。でも、娘たちと笑顔で過ごしたいという気持ちは本物です。
目指すのは「怒らない母親」になることではなく、「一緒に笑える時間を少しずつ増やすこと」。
まずはあなた自身の心を癒すことから始めてください。あなたが落ち着き穏やかでいられれば、娘さんたちもその安心感を感じ取ります。
今の状況が理想の親子関係と違っても、愛情に満ちた楽しい時間は必ず訪れます。その一歩は、今日の深呼吸から始まります。