保険との出会いと学び|元本割れに気づいた私の変額保険体験と、次に選んだ道
別居後、約2年かけて夫の残した借金を無我夢中で返済。やっと衣食住も安定し、「ようやくここからスタートできる」と思えた頃、新たな不安が頭をよぎりました。
借金完済後に見えてきた「次の不安」
「もし、私に何かあったら娘たちはどうなるんだろう?」
シングルマザーとしての責任感と将来への不安から、私は保険の必要性を強く感じるようになりました。そのとき、頼ったのがファイナンシャルプランナー(FP)による無料相談サービスでした。
保険の見極め|まずはFP相談サービスを活用
保険の知識がまったくなかった私は、とにかくネットで調べて、無料のFP相談を申し込みました。
当時の希望はシンプルで明確。
「もし私に何かあった場合、娘たちに3,000万円ほどの保障を残したい」
FPから提案されたのは、以下の3つの保険でした:
私と娘たちの掛け捨て保険
私のがん保険
収入保障保険
掛け捨て保険と収入保障|必要最低限の安心を確保
これらの保険は、最低限の保障を必要な期間だけ確保するのにとても有効でした。
現在も娘たちは15歳と14歳。私は引き続き掛け捨て保険と収入保障に加入しており、娘たちが大学卒業するまでは継続する予定です。
ただし、ライフプランの変化に応じて、定期的な見直しを行うことも忘れないようにしています。
また、日本には遺族年金や高額療養費制度などの公的保障(社会保険制度)が整っているため、過剰な民間保険に加入する必要はありません。
無理のない保険料で「本当に必要な部分」にだけ備えることが、シングルマザーとしての生活を守る現実的な方法だと感じています。
将来のために始めた「積立保険」|よく理解せずに加入したことへの後悔
少しずつ貯金ができるようになってきた頃、私は「投資」にも関心を持ち始めました。とはいえ、当時は投資の知識も経験もゼロ。そんな中で紹介されたのが、変額保険(投資型)でした。
▷ 変額保険とは?
保険料の一部が「投資信託」に回され、運用される仕組み
死亡保障を持ちながら資産形成もできる商品
運用成果によって解約返戻金が増減する(=元本割れのリスクあり)
長期契約(20年超)でやっと返戻率が100%を超える設計も多い
手数料(管理費用・保険料控除など)が高く、運用効率は悪い
当時の私は、「死亡保障があるから安心」「投資ができるならお得」といったイメージだけで加入してしまったのです。
3年目で気づいた「損の現実」|途中解約が大きなマイナスに
3年ほど経った頃、ふと積立額と運用状況を確認してみたときに驚愕。
「毎月1万円も積み立ててるのに、なんで元本より減ってるの?」
よく調べてみると、変額保険の仕組み上、途中解約では大きく損をする設計であることがわかりました。
10年以内の解約では返戻金が大幅に目減りする
毎月の保険料から多くの手数料が差し引かれている
投資部分のリスクだけでなく、コストも想像以上に高い
加入時にしっかり理解していなかった私のミスです。でも、それに3年で気づけたのはむしろ幸運だったのかもしれません。
解約と決断|これは「高い勉強代」
かなりの損にはなりましたが、「これ以上は損が拡大するだけ」と思い、解約を決意しました。
「これは高い勉強代。3年で気づけた自分を褒めよう。」
保険も投資も、「なんとなく安心そう」で決めてはいけない。自分で理解して、自分で納得して選ぶべきものだということを、痛感させられました。
【補足】積立保険の落とし穴|これから保険を選ぶ方へ
保険選びで失敗しないために、ぜひ覚えておいていただきたいのは次のことです:
❌ よくある誤解
「投資もできて保障もあるならお得」→ 実際は運用効率が極めて低い
「長く続ければ増える」→ 解約タイミングを誤ると元本割れ
「手数料が見えないから気づかない」→ 数%の差が将来大きな差に
✅ 正しい選び方のヒント
保障は保障、投資は投資で分けて考える
保険は「最悪の事態」に備えるためのコスト
投資は「余裕資金」で、長期・分散で行うのが基本
iDeCoとつみたてNISAとの出会い
こうして私は、変額保険という”勉強代”を経て、「お金のことをもっと自分で学び、自分で選ぶ」重要性を痛感しました。
そして出会ったのが、【iDeCo】と【つみたてNISA】という資産形成制度です。
私が実際に始めてよかったこと・注意点・メリットとデメリットを、次の機会にご紹介します。